黙れ義母… ~【続々】義母の虚言物語~
娘が大事にしているお財布のファスナー修理を引き受け
とんでもなく不格好な状態にしてしまった義母。
これまでの話のおさらいは⇒ こちらから
娘が学校から帰宅する前になんとかならないかな…
思考を巡らせたけど考えつかずに無残にも時間は過ぎてゆく…
そしていよいよ娘が帰宅してくる。
「ただいまぁ~」と元気に帰宅してきた娘に開口一番で
『お財布なおったわよ』と得意げにお財布を差し出す義母。
さぁどうなるか…わたしは内心とてもドキドキしていた。
「わぁ!ありがとう」と財布を手に取って確認した娘の反応は
手のなかで交通事故でも起きたかのような険しい表情になり
何も言わずそのお財布を見つめながら立ちすくんでいた。
『ナニコレ…』という娘の心の声が私には聞こえた…
この状況でなんて声をかければいいのかわからなず…
私も娘と同様に立ちすくんでることしか出来なかった
すると娘の瞳から涙がこぼれ落ち頬をつたっていく
その娘の姿を見ていてわたしも泣きそうになった。。
こんなにも娘の可哀想な姿を見たのははじめてでした。
『うぅ…』と財布を手に声を殺しながら部屋にこもった娘
この状態をどうまとめればいいんだろうか…
そんな風に考えていると義母が口を開き
『見て、あんなに感動しているわ』
耳を疑ったけど間違いなく義母はそう言った。
『黙れ…』と思った。