安易な儲け話にご用心
つまり今持っている義父から相続した株を売ってしまって別の投資に乗り換えるという話。
私はてっきり、いま流行りの仮想通貨(暗号資産)やFX(為替)とかだと思ったのだけど、まさか海外のヘッジファンドの話が出てくるとは思わなかった。
投資信託は知っていたけど、正直ヘッジファンドというもの自体ほとんど理解できてなかったので私なりに少し調べてみました。
普通の投資信託は公募で一般的に広く募集するとのこと。
よく銀行とか郵便局とかでもパンレットなんか置いてあるので見かける人も多いと思います。
投資の仕方は、「値下がりしにくいものに投資をし長期で保有→利益を出す」。これが投資信託の一般的な運用手法。
対してヘッジファンドは、ザックリ言うと私募なので機関投資家や富裕層などの限られた人が出資し、そのお金で運用する。
簡単に言えば、生命保険・損保会社などの大口投資家やお金持ちの人たちが出資元ということだそうです。
ちなみにヘッジというのは「避ける」という意味で、株式だけでなく投資できるものならあらゆる商品に資金を投入し、価格が上がっても下がっても儲けを出す。つまり「損を避ける」投資というのを行うそうです。
投資信託が長期(20年など)で年平均3~7%の利回りが期待できるところ、ヘッジファンドなら年10%以上の利回りが期待できる。
その代わりヘッジファンドはあくまでも「私募」なので、投資資金として一般的に数千万単位の資金が必要なのだそうです。
長くなりましたが、友人のマナミが勧めてきたのがそのヘッジファンドへの投資。
それを彼女の知り合いを通じてヘッジファンドへの投資を可能にしてくれるというのです。
どうやら詐欺でも何でもなく、ちゃんとした投資なのだということが分かりました。
でもそれは、色々と調べた今だから「ヘッジファンド」というものが何なのか理解できたのであって、話を聞いた数日前は当然知りませんでした。
なのでその時に話を聞いたあとは、さすがに話が複雑すぎるということで私が姑を説得し、一旦保留にしてもらったほうがいいと話しました。
とはいえマナミもすぐには引かず姑の説得にかかります。
「お義母さん、もちろん急がなくてもいいですけど、ヘッジファンド、しかも海外の一流ファンドでお金を運用してもらえる機会はそうそうあるものではないんですよ」とのこと。
つまり彼女が言うには、「超一流のプロフェッショナルにお金の運用を任せられる機会をみすみす見逃すのか?」ということらしい。
もちろん言いたいことは分かるけど、投資の「ほぼド素人」相手にいきなりヘッジファンドだの何だのと言われても、どう頭を整理していいのか難しいに決まってる。
姑としては、単純にお金が増えるなら持ち株を売ってマナミの言う通りにしてもいいと言っていた。
だけど、とりあえずその日は考えさせてほしいということで私が強引に幕を下ろさせた。
姑は、自分のことなのだから私に口出ししないようあ~だこ~だ言ってきたけど、さすがにその場で決めさせるのは私も忍びなかったのでそうさせてもらった。
その後マナミは話を切り替えて世間話をし、小一時間程度で帰って行きました。
そして彼女が帰った後、姑はこんなことを言ってきました。
「あなたが話に入ってこなければ、私はマナミさんの言うとおりにしようと思ってたのに何で余計なことするの?もしこれでマナミさんが来なくなったらどうするのよ?」
たぶん今この話を読んでくれている人には理解してもらえると思うけど、安易な投資話をその場で聞いて決める人なんてそうそういないと思います。
世の中色々な詐欺話やお金にまつわるトラブルが多い中、いきなりそんな「おいしい話」にYesという人がいるなら逆に教えてほしいくらいです。
そんなことも分からない義母を見て、「この人は絶対に詐欺にあう人だ」と確信し、同時に無知ほど恐ろしいことはないなと改めて思いました。
であれば世の中詐欺が減るどころか増えるのは、悲しいけど当然ですよね…。
そのあと姑からの痛烈な嫌味が放たれたのですが、いまそれを書くほどの元気はないので、また明日以降書いていけたらと思います。